不可視の夕暮れ

本作主人公。魔術師。「ミウアイの結び目」を使った魔術紐を「手繰る」事で詠唱より速く術を発動させ、気付かないうちに昼を夜に逆転させる事すら可能。敵対者が「何が不可視だ!見えてるだろうが!」と叫んだその時既に、彼の速攻闇呪術は発動済みである。その昼と夜の一瞬の隙間のような速攻魔術を得意とする事から「不可視の夕暮れ」の二つ名で呼ばれている。

ヴァグナリア人に滅ぼされた少数民族・ミウアイ族出身。彼の真名「アイナントゥ」を正しく発音できる者は幼馴染にして眩神教の最高神官「不可避の朝焼け」のみ。故郷を滅ぼされた復讐心を抱き、ヴァグナリウムに座す光の邪神・眩神ヴァグナに戦いを挑む。


二つ名「不可視の夕暮れ」と真名「アイナントゥ」

  • 「不可視の夕暮れ」という二つ名は彼の使う速攻魔術の特徴と、「ともしびの神アイの使徒、眩神ヴァグナの光の前では見えるはずのないささやかな光」という二つの意味がかかっている。
  • ヴァグナリア人は単に「不可視の夕暮れ」、東華人やその他の民族は「ヴァグナリウム不可視の夕暮れ」と呼ぶ。(物語のタイトルはハッシュタグ名と同じ「ヴァグナリウム不可視の夕暮れ」)
  • 真名「アイナントゥ」はミウアイ族の言葉で、正確な発音はミウアイ族が滅んだ今、知る者は幼馴染である“不可避”だけとなっている。ヴァグナリア語に訳すると「ささやかなともしび」のような意味(「アイ」は「ともしび」、「ナント」が「小さい」で、さらに「ゥ」が指小辞)。
    • この「ゥ」が「ミウアイ結び」では花のような結び目になる指小辞の為「可愛すぎてイヤ」と本人は嫌がっていたが、後に更に可愛い名前を持つ籠々狐(ロゥロゥコ=子狐ちゃん)が登場し、「でもお前に比べればマシ」と考えている。
  • この世界では真名を人に知られるということは危険だが、逆に一人も真名を呼べる者がいなくなると魔力を失う(→世界概要 参照)。“不可視”の真名「アイナントゥ」を正確に呼べる者がハルメリこと“不可避”バルメリアスのみとなった現在、「ヴァグナリウムを滅ぼす」という目的達成前に“不可避”が死ぬ事は避けなければならない(もしくはヴァグナリウム滅亡と“不可避”死亡が同時)。よって時には“不可避”の命を守るという判断もする。
  • 「アイナントゥ」と名付けたのはミウアイ族の長老「説教じじい」ことタィウルタカ。

「お前の心には激しい炎が宿っておる。ともし火の神アイよりも強い火は灯してはならぬ。儂がお前にアイナントゥ(アイよりもささやかな光)という名を与えたのはそれを忘れさせないためだ」(最高にグレてた時の“不可視”が一万回くらい聞かされた説教)

容姿

  • 光と闇の仲介者にして、黄昏のごとく曖昧な半端者、しかし夕陽のように燃える瞳を持つ。
  • ミウアイ族の伝統的な長髪。その一部を祈りの言葉で結んでいる。
    • 昔はミウアイ族の文化に反発していたので短髪だった。
  • 籠々狐は“不可視”の容姿に対し「せっかく鬼百合のような髪を持ちながら一輪の花も挿さぬ許しがたい野暮。自分ならば、僅かに赤みの強い瞳も柘榴に見立てて一片の花歌を添えるものを…」と思っている(東華人にとっては色鮮やかさが最重要情報)

  • 村岡恵氏により漫画化された際にトンボの翅がついたデザインで描かれ、黒川氏は「本当にかっこいいです!思い付きませんでしたが、今後つけていきたいと思います!トンボが彼の使い魔という設定も付けることにします!」ともコメントもしている。
  • 「夕日のような赤と宵闇のような黒のオッドアイ」という王道設定もあったが、現在は破棄されている模様。

速攻魔術

  • “不可視”は自分の髪の毛と魔力を織り込んだ紐に「ミウアイの結び目」で呪文を記し、何本かまとめて手繰る事により呪文を唱えるより何倍も速く魔術を発動させる。
  • 魔術紐は視覚を必要とせず手繰るだけで発動でき、“不可視”自身も夜目が効くので暗闇での戦いで有利に立つことができる。
  • 応用に、魔術紐であやとりをすることで魔法陣を展開する、ロープのようにして手繰りながら高所から飛び降り、着地すると同時に術を発動する、矢に結び付けた紐を飛ばした勢いで手繰り目標に刺さると同時に大爆発、紐の端に重石をつけ遠心力で……といったテクニカルなものがある。
  • 魔術紐のデメリットは、文字のような複雑な記述ができない為に高度な魔術向きではない事。“不可視”はそれをカバーする為に紐自体に工夫を施したり、口頭魔術と併用している。

生い立ち

  • 生年はミウアイ族の暦で「森にともしびが灯った時」から数えて、大8結と中3結に小12結が結ばれた年の、「ともしびの大樹に最初の花が咲いた春の日」
  • 幼い頃はミウアイ族の風習に反抗して短髪にしていた(一族が滅ぼされた現在では伝統的な長髪にしている)。
  • 「高速化」「効率化」「無駄を省く」ことが大好きで、「この結び目をこう改良したらもっと強い術になる」「ミウアイ語は視覚、触覚、星石を結べばさらに聴覚でも同時に情報を読み取れる!すごい可能性が!」と革新的な案を出すも、保守的なミウアイ族では「そんな事をする必要はない」と長老のタィウルタカに何度も説教され、彼がグレまくる原因となった。
    • 幼少期にタィウルタカに散々叱られた為、今でも“不可視”は説教じじいタィウルタカに怒られる夢を見たり、「こんなもん作ったら、説教じじいタィウルタカなら卒倒してるな」と懐かしく思ったりしている。
  • ヴァグナリア語の方がかっこいい」と思い、周囲に「そんな恐ろしい音(濁音)を響かせないで」と言われながらもヴァグナリア語を独学で学んでいた。
  • そうしてミウアイ語をおろそかにしていた為、ヴァグナリア人に故郷が滅ぼされた際に焼け残った結び目も読みとけず、星石の声も聞き取れず自分の愚かさに気付く。

「ヴァグナリア語を学んで良かった。なぜならミウアイ語には『復讐』<リヴェーダ>という単語がないから、お前達に復讐心を持てなかっただろう」

「アイナントゥ」と幼馴染「ハルメリ」

  • ハルメリ(不可避の朝焼け)とは幼馴染で、彼を「ハル」(ミウアイ語で“木漏れ日”)と愛称で呼んでいた。
  • ヴァグナリア人の親に棄てられ必死にミウアイ族に居場所を得ようとするハルメリに対し、反抗期のアイナントゥはミウアイ族の居場所を要らないと言う上に、ハルメリ自身ではなく彼を通したヴァグナリウムに興味を持っていた。このアイナントゥの態度は後々にハルメリとの禍根となる。
  • ミウアイの村にハルメリを引き入れたのも、彼が左手を失いミウアイ族でも異端となる原因を作ったのも、ヴァグマニオン=星石だと教えたのも、全てアイナントゥがやった事で、「アイナントゥの叡智の光がミウアイの村に最初に火をつけた」とハルメリは指摘する

隠れ家

“不可視”は隠れ家を持っており、そこで魔術紐に使う糸の素材や染色の研究をしている。
黒川氏によると「棚に薬草や薬品や鉱石や器具が詰まっていて、たくさんの編みかけの紐が釣り下がっていて、どこかオリエンタルな感じ」
  • “不可視”の他には引きこもり状態から脱した(?)籠々狐が住んでいる。遊牧騎馬民族である“嵐の舞踏”も立ち寄っている様子。
  • 畑では野菜や薬草を育てているが、籠々狐の花畑に侵略されて現在奪い合いの状態となっている。
    • ミウアイ族には豪華な花を愛でる風習が無い為に籠々狐の花に対し「匂いキツいし目がチカチカするし眠れねぇ…」と“不可視”はコメントしている。
  • 籠々狐と“嵐の舞踏”の愛馬は動物同士よく二人でまったりしている。落馬(ヒュールバハール族では最大の恥とされる)のショックで飼い葉に引きこもった“嵐の舞踏”をなんやかんやで世話好きの“不可視”が慰めてる一方で籠々狐は「主の背から転げたくらいで落ち込むとは、人間とは難儀な動物よのぉ…兄弟」と馬に話している。
    嵐「狐、私の馬に引きこもり癖をうつすなよ。風と駆ける魂を失っては我らは生きられぬ」
    籠々狐「やれやれ、お前に飼われんで良かったわい」
    不可視「俺もお前を飼ってるわけじゃねぇ、ちゃんと家賃入れろ」
  • “嵐の舞踏”の来訪を文句を言いながらも楽しみにしている。耳のいい籠々狐が遠くの蹄の音を聞いて「お…嵐じゃな」、不可視「げえっ!アイツこのクッソ忙しい時に限って戻って来やがって!毎回毎回!俺がもてなすと思ったら!大間違いだ!!」と言いながら風呂沸かして料理作っちゃっている。
    彼女は異国の風の薫りをまとって、知らない植物の種や歌や話を携えてやって来るので“不可視”はいつもわくわくしている。
    • 三人が食卓を囲むと“不可視”はフォークで、籠々狐は箸で、嵐は手づかみで食べる。そして酔った嵐の舞踏が歌い出すが、ヒュールバハールの音楽は超絶な変拍子なので“不可視”と籠々狐は「エッ何、これどこで体揺するの!?」と全くノれずに終わる、までがワンセットとなっている。

その他

  • 効率化、機能美、速攻、速さ、そしてカッコ良さのためには、やせ我慢や日陰の努力を惜しまない男。
  • 昔は反発していたが現在は「見た目が本質と何の関係がある。俺は暗闇で感じ取れるものしか信じない」というミウアイ族特有の思考を持っている。
  • スラム出身で器用で生活力があり面倒見もいい。
  • 「触覚」を重要視するミウアイ族の“不可視”と「色鮮やかさ」を重要視する籠々狐との間には一つの物事を語るのに表現が異なる為に文化の違いでよく衝突する。
    (例)
    籠々狐「不可避の朝焼けはどんな容姿か?」
    不可視「朝露に濡れる若葉のように硬質でひんやりした男」
    籠々狐「そういうのじゃなくて髪の色とか…」

  • “嵐の舞踏”とは性格が合わず、星石付きの結び紐を「美しいな。くれ」と強引に持って行かれたりもしているので「(粗悪な麻みたいに)ガサツなあいつ」と呼んでいるが、彼女の派手な馬踏を「か、かっけぇー!」と嫉妬したり、彼女の口癖「braa-braa-hue-brahaaar!(走れ、走れ、風のように速く)」を気に入って口ずさんだりもする。
  • “嵐の舞踏”の裸を見てしまい「お前!服を…!」と赤面するも、体の刺青に気付いて「これただの刺青じゃないな!ヒュールバハール族には文字がないけど、この模様が文字の代わり!?」でガン見する(裸でなく刺青を)。
    • なお“嵐の舞踏”にとって馬を持たない人間はつがいの対象とならないので“不可視”に裸を見られても問題無い。
  • 黒川氏曰く「“不可視”は誰かに居場所を与えることができる男」。存在を失っていたローロンガ(籠々狐)を現実に引き戻し、隠れ家に住まわせ、文句を言いながらも“嵐の舞踏”がいつでも立ち寄れるように干し草も用意している(そうして彼の周囲に人が集まる事が、居場所を求め続ける“不可避”にとっては許せない)。
  • アイナントゥ(不可視)は、ハルメリ(不可避)なら躊躇わず引き抜けた破滅の刃を振るうことができない人間性で、復讐者にはなり切れない。だがそれこそが“不可避”に対する最大の復讐となる。
    • 当初は作者・黒川氏も“不可視”を明確な復讐者として書いていた。(黒川氏発言参照)
  • 現皇帝ゼゼルカリスタ4世の事を「多くの人間を殺しながら、自らは武器の重みを知らない滑らかで冷たい手をしているんだろう。悲しみで声を震わせたこともなく、優しさが乗らない口調で語るのだろう」と思っている。(皇帝は人前に出ない為、“不可視”は彼女を成人と思っている)
  • ミウアイ族の料理は食感第一の為、“不可視”の料理は見た目第一の東華かぶれの籠々狐から「地味だ。彩りがない」と言われるが、“不可視”もまた籠々狐に色とりどりの飴をもらった際に「どれ舐めても同じ食感だな…中に液体が入ってるとか別の食感の物が混ぜてある奴ないの?」と言っている。


黒川氏発言より

・相手が気づかない速攻で闇呪術を発動させて昼間も夜にできるんです!だから二つ名が「ヴァグナリウムの不可視の夕暮れ」
・魔都市ヴァグナリウムには「眩神ヴァグナ」という光の邪神がおり、"不可視の夕暮れ"はそれと戦っている
・光と闇の仲介者にして、黄昏のごとく曖昧な半端者、しかし夕陽のように燃える瞳を持つ魔術師"ヴァグナリウムの不可視の夕暮れ"。ちなみに真名は「アイナントゥ」。異国の少数民族の言葉でヴァグナリア語には正確に訳せないのですが、<ささやかなともしび>のような意味です。
・主人公アイナントゥの二つ名「不可視の夕暮れ」は、昼と夜の一瞬の隙間のように速攻魔術が得意という意味と、もはや滅びたはずのともしびの神アイの使徒、眩神ヴァグナの光の前では見えるはずのないささやかな光、の意味とをかけています。
・「アイナントゥ」という真名は、滅亡したミウアイ族の言語ですので、ヴァグナリア語ネイティブの皆様には正確に発音もできず綴りも分からない
・「祈りの言葉を結んだ紐で灯りを灯す」という灯の神アイの儀礼に着想を得た"不可視"は、魔術を施した「ミウアイの結び目」を導火線に、爆薬との合わせ技でヴァグナリウムを吹き飛ばそうとするんです。でもできないんです。それはアイの光ではないから…倒すべき光の邪神ヴァグナの光だから…
・あまりにもヴァグナが神として完全すぎるので、"不可視"はこういうヴァグナリア神話をひっくり返して彼女が照らせないものを探し出そうとします。それで眩神教の本拠地の大図書館禁書室に潜入したりします。~僕の黒歴史ノート第3巻「LOWLONEGA(ローロンガ)」より~
・ヴァグナ女神は誰も愛さないゆえに誰も恨まない、ゆえに全てを平等に照らせる激しい光だったのですが、ローロンガ神を恨む事によってわずかな影ができます。ヴァグナが照らせない唯一の影、それが自分の心の黒点でした。"不可視"はこの黒点を拡げようと試みます。
・ただ、ヴァグナリア神話では孤独の神ローロンガは消滅してしまったので、もはや助力は仰げません。しかし東華の伝説では、彼は大妖怪"籠々狐"(ろうろうこ)としてまだ信じられていたので、"不可視"は今度はこの東華へ出向くことになります。
・僕は一時期あやとりも猛特訓しました。「#ヴァグナリウム不可視の夕暮れ ならもっと早く紐を結べる…!もっと早くあやとりできる…!ウォォォ…速攻魔術 ・天の川!破ァ!!」とか…本当に楽しかったです
・自分の黒歴史ノートを媒体に当時の自分の意識に潜っていたら、「ヴァグナリウムの不可視の夕暮れ」という主人公の二つ名はその頃大好きだったSF小説『地球の長い午後』のタイトルを厨二魔改造して付けた、という最初の記憶を思い出して「うわぁああああーー!!」ってなっています
・(不可視・籠々狐・嵐の食卓について)僕は中学時代に一人三役で料理を食べていた黒歴史があります
・最初は主人公を確かな復讐者として書いていたのですが、ある時彼が僕を振り向いて、「俺は自分の物語を通して真の目的が復讐じゃないと気付いた。お前もそうだろ、黒川。お前の人生も復讐の物語じゃないよな」と言われてしまった(気がした)ので。
・(愛媛県の『愛南町』がテレビ番組で紹介されていた時に『アイナントゥ』を思い出した、というツイートを受けて)ああああ…!僕、愛南町に関わりがあるので、「あいなんちょう」の響きが脳内にこびりついていたせいで主人公の名が「アイナントゥ」になったのかもしれません!こちらのツイートを見て僕自身初めて気付きました。
・(普段物腰柔らかで穏やかな敬語を使う黒川氏の書く主人公の口調が粗っぽいのに興奮するというツイートを受けて)「見とけよ!その魔術、俺ならこう組むぜ!」(ど派手な爆発をバックにニヒルな笑みを浮かべつつ)…みたいなタイプに憧れたんですよね、中二病の時に!結局なれずに今に至ります。

編集者向けコメント

  • 「ヴァグナリウム不可視の夕暮れ」は作品名とみて、アイナントゥの項目は「不可視の夕暮れ」もしくは「アイナントゥ」で立ててはいかがでしょうか? --- 久住凛 (2017/01/04 08:40:48)
  • ですね。ちょっと冗長になっていました。不可避さんの分とあわせて修正します。 --- みけ (2017/01/04 21:09:31)
  • 勝手ながらwikiっぽくまとめてみました。加筆修正等よろしくおねがいします。 --- 笙 (2017/01/05 21:32:55)

コメントを投稿するには画像の文字を半角数字で入力してください。

投稿済みコメントに返信する場合はコメントを選んでから投稿してください。


画像認証

  • 最終更新:2017-07-02 22:58:56

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード